ボクシングとキックボクシングの違いとは?

ボクシングとキックボクシングって、似ているようですが実は結構違います。その違いを比較することで両者の特徴も際立つのではないかと思います。

ボクシングとキックボクシングは脚の使い方の違いから、攻撃・防御・構え・間合いの取り方など全て変わっていきます。それぞれの違いを解説していきます。

目次

攻撃

ボクサーはいわば「パンチ職人」です。パンチのみが武器となるため、少ない武器を鍛え上げるのでより洗練されます。また、ストレート、フック、アッパーなどの種類の変化だけでなく、強弱、緩急、上下左右など様々なパンチを使い分けます。

キックボクシングは蹴りが主体の武器になるため、豪快で強力な攻撃が見所です。パンチ、蹴り、膝蹴りなど多彩な攻撃を使い分けて闘います。

フットワーク

ボクシングにおいて、脚の役割はフットワークが専門になります。ボクサーのフットワークは軽やかに弾み、出入りや相手の周りをまわったりとかなり激しく移動します。

キックボクシングでは、ボクシングのように弾んでしまうと、足払いを受けてしまうため、しっかりと床を踏みしめすり足で動きます。どちらかというと攻めるときに一気に移動して、牽制しているときには余り動かないイメージです。フットワークでは機動力のボクシング、安定のキックボクシングと言ったところでしょうか。

ディフェンス

頭を左右に振ったり、上体を回すように動かしてパンチをかわす動作をボディワークと言いますが、ボクシングではよくこの動きをします。顔という的を激しく動かして相手に狙わせにくくする動作です。キックボクシングは膝蹴りがあるので、上体を低くすると、膝蹴りを狙われやすくなるため、余りボディワークは多様できません。ボディワークは打撃系の格闘技の中でパンチしか打てないボクシングの特徴的な動きかもしれません。

構え・間合いの取り方

ボクシングの構えは、オンガードポジション(顔の前に拳がある)が基本です。脇を締め背中を丸めやや前傾姿勢をとります。一方キックボクシングは、アップスタイル(上体を起こす)です。オンガードポジションはボクシングと同じですが、キックに対応するため脇を少し開くのが特徴です。

また、両者の距離感ですがボクシングは腕の長さが間合いとなり、キックボクシングは脚の長さが間合いとなるため、ボクシングの方がキックボクシングより近い間合いになります。必然的に近い方が手数が多くなります。

試合時間

プロボクシングの試合は4~12ラウンド、キックボクシングは3~5ラウンドなので、ボクシングの方が長めです。

短いラウンドの試合は、選手のペースが比較的速いため、序盤から激しい打ち合いが期待できます。ボクシングはハイレベルな選手ほど試合時間が長くなるので、12ラウンドのような長い試合になると、あるシーンでの打ち合いという戦術的な楽しみと、大きな流れの戦略的な駆け引きを楽しむことができます。また、キックボクシングでのキックのKOは豪快で圧倒されますね。

まとめ

ボクシングにキックが付いたものがキックボクシング、ではなく脚の使い方が全く違うため、それぞれが全く違う競技であり、魅力もまた異なります。試合を見るのも、ジムを体験するのも両方試してみてはいかがでしょうか?

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