先手と後手とは?なぜ重要なのか

こんにちは、トレーナーの飯田です!

スポーツではよく「先手が大事」と言われますが、

それはなぜなのか、そもそも先手とは何なのか。。。

勝負において先手を取れば、試合を有利に進められると言うことは多くの人が理解しているとは思います。その理由はなぜなのかを解説します。

目次

「先手を取る」とはそもそも何なのか

勝負において「やりやすい側」と「やりにくい側」を分けるテクニック、それが先手・後手です。

「先手を取る」とは、攻撃のみに限らず「先にアクションを起こす」ことです。そうする事で自分の思う様に試合をコントロールできるテクニックなのです。

常に先に攻撃のみならず、フェイントやステップ、あるいはボディワークなど、相手に対して先に行う動作をすることで相手がリアクションを返した時、先手・後手が決まります。つまりアクションを起こした方が先手で、リアクションした方が後手になります。

それが何を意味するかというと、後手は先手に影響された動きになるのです。

先手に影響された動きとはどんな事なのでしょうか。

先手から見た後手の動作

リアクションのタイミングがわかりやすい

通常、先手のアクション(のタイミング)に反応する事は困難です。なぜならそのタイミングは先手のプレーヤーしか知らないからです。しかし、そのリアクションのタイミングは分かるのです。なぜなら先手のアクションのすぐ次のタイミングで反応してくるからです。ボクシングにおいて、相手のアクションのタイミングがわかるというのは、攻撃であればその防御は楽になりますし、防御であればそのタイミングを外して攻撃すれば後手(相手)は防御が難しくなります。

メンタルでも優位に立てる

先手を取る事は、メンタル(自分のやりたい事)においても有利に闘うことができます。先手を取った選手は自分主導のため自由に伸び伸びと動けるのです。逆に後手を踏む選手は相手の思考に合わせながら(自分の考えではない)闘わなければならないため、非常に窮屈に闘わされることになります。

先手とは、「話題を振る」こと

私はよくボクシングを会話に例えるのですが、先手を会話に例えると、「話題を振る」ことだと思います。話題を振られ、その話題について答えようとした瞬間、相手は後手になるのです。なぜなら、その話題が自分の得意分野でなければ回答に窮屈しますし、話題を振った方(先手)はどんな返答にも対応できる準備が出来ているからです。難しい話題を振られて四苦八苦しながらなんとか答えを絞り出そうとしても、それは相手の手の内で転がされているよなものなのです。

ですので、勝負において先手を取るとは、相手からペースを奪い、自分の得意な戦法に引き込む重要なテクニックと言う事なのです。

相手から先手を取るには

では具体的に、先手を取るためにはどうしたらいいのでしょうか?

重要なことは「何をするか」より「いつするか」です。

それは勝負において、先にアクションをする言う「その出発地点」を見極めることです。

レフェリーの「ファイト」の掛け声の瞬間や、特にブレイク後など休みがちになる瞬間など、お互いが構えを一瞬解く瞬間がチャンスです。

その瞬間を捉えたなら、まず先に一歩踏み出すことです。当然しんどい場面は、ふとしたところで休みたくなるものですが、そこで出るか休むかで先手後手が決まり、勝敗に大きく影響します。休みたいときは相手も休みたいときなのです。

そのチャンスを掴むのなら、迷わず一歩前に出ることをお勧めします。

だからと言って焦りは禁物です。無作為に攻撃をしようとすると逆に相手に自分の手の内をさらしてしまいます。一旦落ち着き、フェイントやプレッシャーを掛けるなどして相手のリアクションを観て対策を練る時間が必要です。

先手を取ることと闇雲に攻撃を仕掛けることは違います。あくまで相手のリアクションを引き出す事が重要なのです。

相手に先手を取られたときは

ついつい相手の挑発に乗ってしまい、空回りしたり、先に攻められていると感じたときはどうするか。

まずはリセットさせることが重要です。(やや苦しいですが)懐にもぐってクリンチしたり、むやみに攻めに出ず、シャドーをするように軽くパンチを出しながら体をほぐすのも有効です。「いつもの自分」に戻すことを心掛けましょう。

先手と後手まとめ

今回は先手と後手について解説しました。先手を取る事がいかに大事かお分かりいただけたでしょうか。勝負はなるべく自分のペースで進める事が重要であり、だからこそ先手を取る事もまた重要なのです。

それはボクシングを観る上でもポイントになります。打っているのか、打たされているのか。もらっているのか、打たせているのか。先手後手を見分けられると、その後の試合展開も見えて来ます。

先手の取り合いと言うのは、言い換えれば「自分らしく有りたい事の攻めぎ合い」なのかも知れません。

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