ボクシングでやらない方がいいこと3選 ーその3:絶対にパンチをもらってはいけないと考えるー

最後に紹介したいボクシングでやらない方がいいことは、「絶対にパンチをもらってはいけないと考える」ことです。

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絶対にパンチをもらってはいけないと考えることの困難さ

パンチなんて誰ももらいたくないものです。しかし、絶対にパンチもらわないという事は、どれほど困難な事でしょうか。例えば、野球なら10対0で勝つ。学生のテストなら、すべての科目で100点を取る。そんな大変困難で、非現実なことにこだわるということです。確かにパンチをもらう事は痛く苦しいことですが、ボクシングはそういう競技なのです。パンチを絶対もらっちゃ駄目だと考え過ぎると、かすったり、軽く当たっただけでも動揺が走ってしまい、思考は停止し、動きは硬直してしまいます。逆にある程度もらっても耐えられると考えた方がボクシングの幅は格段に広がります。日頃から鍛錬していれば、ある程度の耐久力がつくものです。その許容範囲は自身の実力でもあります。それを信じるのです。

「絶対を願う」よりも「確率を下げる動き」をする

しかし、ボクシングは一発でKOされてしまう事もあります。KOパンチになるのは、急所をジャストミートするときです。それを「絶対もらいたくない」と願っても「じゃあどうする?」と聞かれれば答えは出ません。答えの無いものを願うより、少しでも当たる確率を減らしていく、その為の動きをすることは出来るのです。

当たる確率を減らすには

当たる確率を減らす為には、相手がいつパンチを打ってくるのか、そのポイントをきちんと意識して、そこに弱点を置かないことです。具体的に高い確率で狙われるのは、空振りした直後、即ち打ち終わりです。また、お互いの間合いに入った瞬間は打ってくるリスクが高まります。そういう瞬間を見逃さず、常に体を振って急所を動かしていれば、そのただ1点をジャスミートする確率はかなり低くなります。打ったら動く、打ったら動く!

相手へのリスペクトを

ボクシングは相手にパンチを当て、自分もパンチをもらうものです。自分だけ一方的にパンチを当てたい、一切パンチをもらいたくないと考えるのは、相手に対するリスペクトに欠けるマインドでもあると思います。相手も必死に練習して、必死に向かってくるのです。ある程度の覚悟が必要です。なので、多少のパンチをもらってもいいように、日頃から首を鍛え、腹筋を鍛え、スパーリングでパンチの痛みになれる事が大事です。ある程度のパンチに耐えられると自信がつけば、動きは軽くなり、どんどん動けてよりパンチをもらう確率も下がります。そして自分の許容範囲を最大限に活かせれば、勝つ確率は最大限上がるのです。

《終わりに》困難にぶち当たったボクサーへ

というわけで、ボクシングの「やるべきこと」では無く、「やらない方がいいこと」を解説していきました。

これらは長年、私自身を悩ませたことです。どうやれば出来るようになるのかを突き詰めていった結果、やらない方がいいんだと気づいた事です。選手は当然トレーニングや試合の中で困難にぶち当たり、悩むものです。簡単には諦めてはいけません。まずは突き詰めて努力する事が大切です。しかし時には、それが出来ないとしたら、じゃあ他のやり方は無いかと柔軟に発想を切り替える事も、課題解決の糸口になるかもしれません。

皆さんのボクシングのヒントになったら幸いです。

ではまた!

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